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 医療法人のメリット・デメリット


法人成りのメリット

税制上のメリット

(1)法人税率の適用(基本的には会社設立と同じです。
所得税上の超過累進税率に換えて法人税率の2段階比例税率が適用されます。所得金額によっては数百万単位の節税効果が期待できます。


(2)給与所得控除の適用
身内を含む役員・他の役員(理事や監事)に役員報酬・非常勤役員報酬の支給が可能なみとから、その分節税効果が期待できます。また、各人給与所得控除が適用され、その分節税になります。
※不相当に高額な報酬は認められません。

(3)保険料の経費算入
所得税上 生命保険料は、5万円迄の所得控除しかありませんが、法人税上では、保険の種類によっては、全額経費算入されます。
定期保険部分や特約部分について損金算入が可、積立部分は資産計上

(4)役員退職金(生前退職金も可)が損金に算入できる
(5)
出資額により解散時の清算所得を親族に分散することができる
    
※剰余金は役員退職金の支給で軽減する
(6)
社宅家賃などのフリンジ・ベネフィットの利用
(7)
金銭の管理や経理が区別でき、正確にな
    
医療法人とのお金の貸借は貸付金や借入金として処理する


● 会社は法律に則って設立されているので、社会的信用があります。
また、会社は法務局で情報が開示されているので、誰でも自由にその会社の内容を見ることができるということからも、個人より会社のほうが社会的に信用があるとされているところです。
なお、各種保険が義務づけられていることで人材を集めやすいことや、厚生年金や社会保険に事業主本人も加入できることなども個人事業との違いになります。
その他、個人事業の場合には、それまでの信用や財産を継承することが難しく家族が事業を継承したとしても新たに信用を築いていかなくてはなりません。

● 税法上においては、個人の場合は超累進課税率をとっているために所得税、住民税を合わせると最高税率は50パーセントにもなりますが、会社の場合には原則30パーセントの均一課税のため、事業税を含めても約41パーセントですむことになります。したがって利益が高くなるほど会社の方が税率面で有利ということになり、また、会社の場合は社長も会社から給料や退職金を受け取ることができることや、個人事業に比べて必要経費にできる範囲が広いことなどの違いもあります。 

 
法人成りのデメリット

税制上のデメリット

(1)法人税の交際費の損金不算入
交際費の損金不算入額
イ) 資本金(出資金)1000万円以下の法人
  ・年400万円以下の支払交際費等の20%相当額
  ・年400万円超の部分

ロ) 資本金(出資金)1000万円超〜5000万円以下の法人
  ・年300万円以下の支払交際費等の20%相当額
  ・年300万円超の部分

*措置法26条との関係
  措置法26条(概算経費率)を使える範囲内の収入の場合、あえて医療法人にする
  必要のない場合もありますので、充分検討をしてください。

(2)給与以外の役員等(理事長)への金銭の引出しは、貸付金として処理することになり、これに
   対しては受取利息の計上が必要。

(3)厚生年金への加入が強制
    ※健康保険は現在のところ適用除外。
(4)小規模企業共済掛金(いわゆる事業主[院長]退職金制度)に加入できない

上記のステップを踏まえ、医療法人をお考えの方はご遠慮なく相談してください。

 


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